
そろそろ家が欲しいな。とりあえず住宅展示場でも見に行ってみよっかなー
——15年前の私は、そんな軽いノリで家づくりを始めました。
この記事では、何も考えずに家づくりを始めた私が、住宅展示場と無料イベントで夢だけを膨らませ、最後に出てきた金額にびっくりしたのに——なぜか契約までしてしまった実体験を、時系列でお話しします。
先に結論を言うと、家づくりで最初にやるべきは、展示場に行くことではなく「総予算を決めること」でした。
これは「こうすればうまくいく」という話ではありません。「こうしたらだめだよ」という見本として読んでください。15年前に家を建てた我が家の、恥ずかしい記録です。
「なんとなく」で話を聞き始めてはいけない|私は親戚経由の見積もりから始まった
家づくりのきっかけは人それぞれですが、一般的に言えるのは、自分の軸が決まる前に誰かのペースで話が始まると、その後もずっと流され続けやすい、ということです。
私の場合、まだ「家を建てる」と決めていない段階で、親戚が地元の工務店から見積もりを取って持ってきました。よく分からないまま、とりあえず話を聞きました。悪い話ではなかったんですが、だんだん「ちょっと違うなあ」と思いながら、少し距離を置くことにしました。
ここで問題がひとつ。親戚が絡んでいるので、はっきり断るのが気まずい。家づくりの一歩目にして、「断りにくい相手」を自分から作ってしまっていました。
ここでの学び
- 自分の考えが固まる前に、人のペースで話を聞き始めてはだめ。「聞くだけ」のつもりでも、断る手間と気まずさが残るもの
- 親戚・知人経由の話は、断りにくさが何倍にもなる。今なら「気持ちだけありがたく受け取って、話は自分の準備ができてから」とやんわり伝えます
予算を決める前に住宅展示場に行ってはいけない|何十軒も見て、夢だけが膨らんだ
住宅展示場のモデルハウスは、一般的に豪華な仕様・広い間取りで建てられています。「いつかこんな家に」という夢を見せるのが役割なので、当然です。
そこへ私は、「家が見たいなー」くらいの気持ちで、一人でふらっと行きました。お金のことは何も考えていません。そして楽しいんですよ、これが。何軒も、いや何十軒も見ました。見れば見るほど、夢だけがどんどん膨らんでいく。
総予算という「入れ物」を決めていないので、膨らんだ夢に歯止めがかからない。この時点で、あとの失敗の下ごしらえは全部済んでいました。

ここでの学び
- 予算を決める前に展示場に行ってはだめ。見学は無料でも、膨らんだ夢はタダでは戻らない
- そもそも展示場に建っているのは豪華な“いい家”だけ。予算の範囲では到底無理なので、今なら「見るだけ」と決めて行きます
- 今なら、先に「総予算」と「月々いくらまでなら払えるか」をあらかじめ決めてから行きます
無料イベントには「その気にさせる流れ」がある|バーベキューや宿泊体験、朝の間取り相談
ハウスメーカーの無料イベント(見学ツアーや宿泊体験)は、一般的には自社の家の良さを体感してもらうための販促活動です。参加すること自体が悪いわけではありません。問題は、こちらに受け止める準備がないまま乗っかることです。
私はA社の無料見学ツアーでバーベキューをごちそうになり、B社では無料の宿泊体験までさせてもらいました。
そして宿泊の翌朝——まだ頭が回らないうちに、間取りの相談が始まったんです。寝起きの頭でしたが、「とりあえずの希望」みたいな会話から話が弾みました。
後日、「間取りができたので見てください」と担当者に呼ばれました。そしてさらに後日、実際に建てたお宅を何軒か見せてもらいました。今考えると、すごーくいい家に連れて行かれています。さらに、B社で建てた方の“現実的な広さ”の家も見せてもらいました。こちらは「これなら自分にも建てられそう」という気にさせてくれる。

いい人だし、いい家だし、なんか建てられる気がしてきた…
この間、お金の話はざっくりとしか出ていません。「〇千万円くらいなんだ」——その程度の把握のまま、話だけがどんどん進んでいきました。
ここでの学び
- 無料というのは高くつくんです。後で断りにくくなる。今なら「買うかどうかは金額を見てから決める」と自分に言い聞かせてから参加します
- 寝起きの頭で、家の希望みたいな大事なことを口にしてはだめ
- 今なら準備をして「参加する」というふうに考えます
金額は「気に入った後」にやってくる|「とりあえず契約できます」で契約してしまった
そこからは、何回も間取りを直してもらい、図面ができあがり、設備や装備品も決めていきました。打ち合わせを重ねるほど、家はどんどん「自分の家」になっていきます。
そして、全部決まったところで初めて、金額が出ました。
びっくりしました。「それは無理ですね」と正直に言いました。でも担当者は笑顔で次の提案をしてきました。そして出てきたのが、この言葉です。
「とりあえず契約して、後から変更できますから」
すっかり気に入ってしまっていた私は、契約してしまいました。おまけに「今契約したら、使わなくなる設備をお譲りします」という言葉つきで。冷静に考えると「え、そんなおまけで?」と思いますよね。でも当時の私は、それは「お得かも」と感じるくらい、正常な判断ができない状態になっていたんです。
※15年前の記憶なので細部は違うかもしれませんが、流れはこの通りです

ここでの学び
- 金額を見る前に「欲しい」が完成してしまったら、もう冷静な判断はできない
- 「とりあえず契約」というものは存在しない。契約は契約
- 今なら、金額が出る前に「予算を超えていたら断る」と決めて話を進めます
よくある質問
Q. 住宅展示場には行かない方がいいのですか?
A. 当時の私は、何も決めずに一人で行って夢だけ膨らませました(だめな例です)。今なら、総予算を決めて「今日は構造だけ見る」のように目的を持ってから行くと思います。
Q. 無料の宿泊体験やイベントには参加してもいい?
A. 私はバーベキューと宿泊体験の流れで、断れない気持ちになっていきました。今なら参加する前に「ごちそうになっても、決めるのは金額を見てから」と確認してから行きます。
Q. 「とりあえず契約して後から変更できます」と言われたら?
A. 当時の私はその言葉で契約しました。真似しないでください。今ならとりあえず持ち帰って考えをまとめます。。
まとめ|私の失敗は、ぜんぶ「順番」の失敗だった
- 自分の軸が決まる前に、人のペースで話を聞き始めた
- 予算を決める前に展示場へ行き、夢だけを膨らませた
- 無料イベントに乗っかり、すっかり舞い上がっていた
- 金額を知る前に家を気に入ってしまい、「とりあえず契約」してしまった
ひとつひとつは小さな「なんとなく」でも、順番を間違えると、最後は断れないところまで運ばれてしまう——それが15年前の私の失敗です。これから家づくりを始める方は、どうか私と逆の順番で。
まず総予算、それから情報集め、会社の比較、最後に展示場です。最初の一歩は、カタログや資料を何社分か集めて、家のことを「比べる目」を作るところからで十分です。
この契約がその後どうなったのか——「話が違う」の連続だった本編は、次の記事に続きます。

