子供部屋はいらなかったのか?15年目の真実

子供部屋はいらない?1畳約54万円、何畳いる?と部屋を見て考える女性のイラスト 間取り

子供部屋、一人にひとつ必要?予算も間取りも足りないんだけど…

15年前、わが家も同じことで悩んでいました。

結論から言うと、わが家は子ども一人ひとりの個室を作りませんでした。クローゼットも、一人ずつは付けていません。

正解だったのかは、正直、わかりません。子どもたちは嫌だったかもしれない。

それでも15年経った今なら、あのとき決めたことがどうなったか、いいことも大変だったことも含めてお話しできます。お金のことも含めて。

間取りで削れるお金は、思ったより大きい

まず、身も蓋もない話から。部屋の広さは、そのまま値段です。

住宅金融支援機構の調査によると、注文住宅の全国平均は118.5㎡で3,932万円(2024年度・出典:住宅金融支援機構「フラット35利用者調査」)。

※これは2024年度の数字です。国土交通省の建設工事費デフレーターを見ると、住宅の工事費はこの10年で約3割上がっています(2015年度→2025年度)。いま建てるなら、もっとかかると思ってください。

単純に割ってみると——

  • 1㎡あたり 約33万円
  • 1畳あたり 約54万円
  • 1坪(約3.3㎡)あたり 約110万円

つまり計算上は、6畳の部屋をひとつ減らせば約320万円、4畳半なら約240万円。もちろん実際は設備や工事の内訳で変わりますが、桁として「そのくらい動く」ということです。

しかも部屋を1つ減らすのは、面積だけでなく、壁とドアとクローゼットをまとめて減らすということでもあります。

1畳あたりの建築費の図解:注文住宅の平均から計算すると1㎡は約33万円、1畳は約54万円、6畳の部屋なら約320万円。部屋を減らすと建築費が動く

※2024年度の平均から計算した概算です。建築費は上がり続けているので、いまはもっと高くなります。

ただ、わが家が個室を作らなかった理由は、お金だけではありませんでした。

個室を作らなかった、もうひとつの理由

部屋にこもってほしくなかった。

それも、正直な理由のひとつです。

もちろん、逆の考え方もあります。一人の時間があるほうが伸びる、という子もいるでしょう。だから「個室はいらない」と言い切るつもりはありません。

そのときのわが家は、こう考えました。一人で黙々と勉強しているより、リビングでワイワイ過ごしてほしい。

それでも、荷物の置き場所は要ります。そこで選んだのが、背の高いベッドでした。下を収納にすれば、クローゼットの代わりになります。

ロフトベッドも考えたのですが、高すぎて落ちないか心配で。目線くらいの高さのものにしました。下には引き出しが4段と、しまえる机、2段の棚。このベッドは、大きくなってからも使っていました。

ただ、正直に言うと余裕はありません。季節外れのものは、別のところに置いています。収納をどう回してきたかは、また別の記事で書きます。

ちなみに当時、子どもたちは「3畳でいいよ」と言っていました(実際の部屋は3畳ではありません)。

でも今になって思うのは——もともと個室がなかったから、こだわりがなかったのかもしれない、ということです。

ここでの学び

  • 部屋を1つ減らすのは、壁・ドア・クローゼットをまとめて減らすということ
  • ただし「安いから削る」だけで決めない。わが家の暮らし方はどっちかを先に考える

15年、どうだったか

一番言えるのは、みんなリビングにいたなぁってことです。

部屋がないから、ゲームもリビング。勉強も、たぶんリビングでしていたと思います。

これ、うちだけではないようです。ある調査では、小学生が勉強する場所はリビング・ダイニングが76.5%、子ども部屋は22.2%でした(出典:積水ハウス「小学生の子どもとの暮らしに関する調査」・2023年)。

そうなればいいな、と思っていたのは、友達が来てもリビングだったことです。誰と何をして遊んでいるか、自然と目に入る。もちろん仕事のときは見ていられませんが、家にいる時間は安心して過ごせました。

部屋の使い方は、その都度変えてきました。仕切ったり、広く使ったり。

当時から、カーテンのついた収納や、収納ボックス、スチールの棚で、ゆるく仕切ってきました。壁を作らなくても、これで十分に「自分の場所」はできます。リビングも、仕切っていません。

大変だったことも、正直に書きます。節目ごとに模様替えが必要でした。家具を動かして、荷物を出して、また入れて。

でも——そのときに掃除ができるから、いいのかもしれない、とも思うんです。

そして今。2階に上がるのは、1日に数回です。洗濯物をベランダに干して、畳む場所になっています。

15年で変わった部屋の使い方の図解:子どもが小さいころは広いまま使い、大きくなったら収納でゆるく仕切り、これからはまた広く使える。家はずっと同じフェーズじゃない

ここでの学び

  • 壁がなくても、収納でゆるく仕切れば「自分の場所」はできる
  • 模様替えは手間。でも動かせる家は、家族の変化についていける

削らなかったもの:床

削った話ばかりしましたが、お金をかけたところもあります。床です。

本当は、無垢の床にしたかったんです。木の質感が好きで。

でも、知り合いの家に遊びに行ったとき、無垢の床に隙間が空いているのを見ました。木は時間が経つと縮むそうで、しっかり乾燥させた材ならまた違うのでしょうが、そうすると今度は値段がすごいことになる。

それで選んだのが、層になっている、硬いタイプのフローリング(複合フローリング)でした。

15年経って、変形はしていません。

憧れだけで決めなくてよかった、と今は思っています。実物を見て決められたのが、たまたま運が良かっただけかもしれませんが。

ここでの学び

  • 憧れだけで決めない。実際に人が住んでいる家を見せてもらうと、カタログでは分からないことが分かる
  • 素材は「今きれいか」より、10年後、15年後にどうなっているかで選ぶ

削った分の、裏側

いいことばかり書くのはフェアじゃないので、こちらも。

仕切らない家は、エアコンが大きくなります。わが家は20畳以上に対応するものが必要でした。

電気代がどれくらい違うのかは、正直わかりません。仕切ってある家に住んだことがないので、比べようがないのです。

もっとも、部屋を仕切れば、その部屋ごとにエアコンが要ります。1台で済んでいる、という見方もできます。

それでも、壁を減らして安くなった分は、こういうところで返ってくる。削れば全部が安くなる、という話ではありません。

このあたりは、築15年の修繕費の記事に書いた「先に払うか、あとで払うか」と同じだな、と思います。

今なら、間取りは「作ってもらって比べる」

わが家の間取りは、私がかなり考えました。間取りを考えるのが好きなんです。方眼紙に何度も書いて。

廊下も、もっと減らしたかった。でも、自分で考えるには限界がありました。紙の上では、実際の広さや動きやすさまでは分からなくて。

今は違うようです。調べてみたら、無料で間取りを作って3Dで確認できるサービスがいくつもありました。住宅設備メーカーが公式に出しているものもあります。

ただ、私が今の自分にすすめるとしたら——ツールより先に、プロに間取りを作ってもらうほうです。しかも1社ではなく、何社かに。

15年前、私は方眼紙と自分の頭だけで考えて、限界にぶつかりました。いま思えば、同じ条件で何社かに間取りを描いてもらって、並べて見ればよかった。それだけで気づけたことが、たくさんあったはずです。

同じ土地、同じ予算、同じ家族構成でも、会社が違えば出てくる間取りは違います。比べて初めて、自分の家に何が必要かが見えてくるのだと思います。

番外編|間取りは、建てたあとの税金にも効いています

FP3級の学び直しで「そうだったのか」と思ったことを、ひとつだけ。

建物の固定資産税は、床面積で決まります。つまり面積を減らすと、建てるときの値段だけでなく、毎年払う税金も小さくなるということです。

しかも新築には、建物の固定資産税が3年間(マンションなどは5年間)半分になるという制度があります。ただし条件つきで、床面積が50㎡以上280㎡以下であること。そして半分になるのは120㎡までの部分です(出典:国土交通省)。

広くすればするほど、この恩恵からはみ出していく仕組みなんですね。

新築の固定資産税の減額措置の図解:新築から3年間、固定資産税が半分になる。対象は床面積50㎡以上280㎡以下で、半分になるのは120㎡までの部分。広くするほど恩恵からはみ出す

家のお金は「建てるとき」で終わりません。面積は、住んでいるあいだずっとついてきます。毎年の税金という形で。

ちなみに調べていて驚いたのですが、固定資産税は見直しをお願いできるそうです。役所の計算に誤りが見つかることも、珍しくないのだとか。これは詳しく調べて、別の記事で書きます。

(※制度の内容は2026年8月時点のものです。適用期限や条件は変わることがあるので、最新は国土交通省やお住まいの市町村でご確認ください)

よくある質問

Q. 子供部屋は何畳あればいい?
A. 一般的には6畳前後が多いようです。ただ、わが家が考えたのは畳数そのものより、広くしたら何がよくて、何が困るかでした。広ければのびのび使えるけれど、そのぶんお金はかかるし、こもりやすくもなる。いずれ出ていく部屋でもある。そのバランスで決めました。

Q. 個室がないと勉強しないのでは?
A. わが家は、たぶんリビングで勉強していました。それが良かったのかどうかは、正直わかりません。ただ、部屋がないから何もしなかった、ということはなかったです。

Q. 子どもが「自分の部屋がほしい」と言い出したら?
A. そのときは仕切ってきました。むしろ「自分の部屋がほしい」と思うことが、大きくなってから頑張る力になるのかもしれない、とも思います。

まとめ:家は、ずっと同じフェーズじゃない

  • 部屋を減らすと、壁・ドア・クローゼットの分だけ建築費が下がる
  • でも「安いから」だけで決めない。わが家がどう暮らすかが先
  • 壁を作らなくても、収納でゆるく仕切れば自分の場所はできる
  • 仕切らない家はエアコンが大きくなる。削れば全部が安くなるわけではない
  • 15年の実感は——家は、ずーっと同じフェーズではない

子どもが小さいうちは、リビングで見ていたい。大きくなったら、自分で考えるんじゃないの?——というのが、今の私の答えです。

だから間取りも、ゆるーく柔軟に動かせるくらいが、ちょうどいいのかもしれません。

※関連記事:築15年一戸建ての修繕費、実際は?住宅ローンの借りすぎで後悔しない総予算の決め方

タイトルとURLをコピーしました