NISAは50代主婦でも遅い?怖くて動けなかった私がこわごわ始めた話

投資が怖かった私がNISAを始めるまでの話(50代・主婦の体験談) お金の学び直し

※制度の内容や数字は2026年7月時点のものです。最新の情報は金融庁のNISA特設サイトでご確認ください。

NISAがいいって聞くけど、投資って怖い。周りに聞ける人もいないし、今さら50代で遅いかな…

その気持ち、痛いほど分かります。私もずっと、そこで止まっていました。

私がNISAをこわごわ始めたのは、40代の終わり。2019年のことでした。あれから7年、50代になったいまも続けています。

この記事では、投資が怖くて何年も動けなかった私が、どうやってNISAにたどり着いたかを、正直にお話しします。

先に言っておくと、「これをやれば増える」という話ではありません。増えるかどうかは誰にも分かりません。伝えたいのは金額ではなく、怖さの越え方です。

「投資なんかしない方がいい」と言われて、止まっていた

正直に言うと、私はずっと「投資は危ないもの」だと思っていました。

きっかけは、ずいぶん前のこと。証券会社にお勤めの方と話す機会があって、そのとき言われたんです。

「投資なんか、しない方がいいよ」

プロがそう言うんだから、やっぱり危ないんだ。そう思って、私はずっと近寄らないでいました。

今になって思うのは——あの人が言っていたのは、たぶんこまめに売り買いするような投資のことだったのかもしれない、ということです。私があとで始めた「置いておくだけ」のやり方とは、たぶん別の話だった。

でも当時の私には、その区別がつきませんでした。「投資=危ない」で、ぜんぶ一括りだったんです。

ここでの学び

  • 「投資は怖い」という勘は、間違っていません。私も今でもそう思います
  • ただ、“何が”怖いのかは分けて考えたほうがいい。ひと括りにすると、一歩も動けなくなります
投資は危ないと思い込んでいた私が、何が怖いのかを分けて考えるようになった図解

情報の海で迷って、NISAに「腹落ち」した日

それでも「何かした方がいいのかな」という気持ちは、ずっと消えませんでした。

というのも、わが家はそのころ、住宅ローンの繰り上げ返済に必死だったんです。貯めては返し、貯めては返し。通帳はいつもリセット。このまま返すだけで、老後に手元に何も残らないんじゃないか——その不安が、頭のすみにずっとありました(このあたりの話は、繰り上げ返済の記事に詳しく書いています)。

そこで、ネットで調べ始めたんです。ところが——出てくるのは、個別の会社の株の話ばかり。「この株が上がる」「今が買い時」。

やってみたい気持ちはあったんです。でも、こわさがそれを、いつも少しだけ上回っていました

しかも困ったことに、検索するたび、私の見た履歴に合わせて、次から次へと似た情報が出てくる。良いものも、あやしいものも。何が本当か、だんだん分からなくなっていきました。

そんな中で、NISAの話が目に入るようになったんです。読んでみると——霧が晴れたように、すっと腹落ちしました。これは違う、と感じたんです。

決め手は、国の制度として用意されているということでした(NISAは国が設けた、投資の利益に税金がかからない制度です。出典:国税庁「NISA制度」)。

周りに、やっている人は誰もいませんでした。だから、誰にも聞けなかった。

でも、これなら。そう思えたことが、止まっていた私の背中を、そっと押してくれました。

ここでの学び

  • 周りに詳しい人がいなくても、公的な制度だという安心感がありました。私には、それで十分でした
  • ただし「国が用意した=絶対に安全・必ず増える」という意味ではありません。ここは正直に受け止めておきたいところです
不安から情報の海で迷い、公的な制度だという安心感でNISAに腹落ちして一歩踏み出すまでの4ステップの図解

始め方は「全世界を、こわごわ、少しずつ」だった

では何に投資したかというと、全世界の会社にまとめて分散する投資信託でした。

「どれか一つの会社」ではなく、「世界中に薄く広く」。個別の株が怖かった私には、これがいちばん怖くなかったんです。

とはいえ、最初からドンとは入れられませんでした。2019年に、ほんの少しだけお試しのつもりでスタート。本格的に積み立てるようになったのは、翌年から。こわごわ、少しずつでした。

当時のNISA(旧つみたてNISA)は、積み立てられる金額が年40万円まで。月にならすと33,333円が上限でした。この半端な数字、覚えている人も多いんじゃないでしょうか。「少しずつ」の私には、ちょうどいい上限でした。

ちなみに、これは夫婦それぞれの口座でやりました。NISAは1人1口座なので、夫婦で始めれば非課税の枠も2人分使えます。

(もちろん投資なので、元本保証はありません。減ることもあります)

ちなみに、今のNISAはこの旧制度から大きく変わって、枠が広がっています。これから始める人向けに、ざっくり比較を置いておきますね。

NISAのつみたて投資枠と成長投資枠のざっくり比較。年間上限は120万円と240万円、どちらも非課税・無期限で併用もOK、生涯の上限は合わせて1800万円まで

ここでの学び

  • 私が選んだのは「全世界に分散・置いておくだけ」の形でした。※これは私の選択で、特定の商品をおすすめするものではありません
  • 大事だったのは、怖くならない金額から始めたこと。無理をしていたら、たぶん続きませんでした
NISAの始め方の図解。全世界に分散、怖くならない少額から少しずつ、コツコツ続ける

NISAが下がったらどうする?私は「ほったらかし」でした

始めてしばらくして、世の中が大きく動いて、価格がガクッと下がった時期がありました。

正直に言うと——そのとき私は、まだ積み立て始めたばかり。金額が小さかったので、下がっても「大したことない」というのが本音でした。

それでも心に決めていたことは一つ。「売って確定させなければ、損は決まらない」。画面の数字が下がっても、慌てて売らなければいい。むしろ、ほったらかしにするくらいで、私にはちょうど良かったんです。

あとから思えば、これは少しずつ始めた人の特権かもしれません。積み立てが小さいうちは、下がっても痛くない。「下がるのが怖い」で止まっていた私には、小さく始めたことが結果的に合っていました。

結果として、その数年は相場に恵まれて、私の場合は増えました。でも、いつもこうなるとは限りません。たまたまタイミングが良かった面も、大きいと思います。

注意(ここは人それぞれ)

  • 下がっても戻る「可能性がある」だけで、戻らないこともあります。だから、しばらく使う予定のないお金でやるのが安心です
  • 「見ないでいられる金額」は人によって違います。私は少額だったから、見ないでいられました
NISAが下がったときの図解。下がる、慌てて売らない、見守るの3段階。戻らないこともあるという注記つき

番外編|手数料は「買うとき」より「持っている間」

FP3級の学び直しで「なるほど」と思った、手数料の話を少しだけ。

投資信託の手数料には、大きく3つのタイミングがあります。

  • 買うとき(購入時手数料)……NISAのつみたて投資枠の投資信託はどこで買ってもゼロ。国のルールで決まっています(出典:金融庁「つみたて投資枠対象商品」
  • 持っている間(信託報酬)……毎年ずっとかかる。つみたて投資枠の商品には上限がありますが、商品ごとに差があります
  • 売るとき……つみたて投資枠の対象商品は、解約手数料ゼロが条件です

ちなみに——昔は、投資信託を窓口で買うと購入時手数料2〜3%が当たり前の時代が長くありました。100万円分買うと、その場で2〜3万円。「投資は損しそう」という昔の印象には、こういう背景もあったのだと思います。

つまり今は「買うとき無料!」が当たり前で、差がつくのは“持っている間”の手数料。長く持つほど、小さな差がじわじわ積み重なります。私が商品を選ぶとき見るようになったのも、ここでした。

投資信託の手数料がかかる3つのタイミング。買うときと売るときはゼロ、持っている間の信託報酬に差がつく

(※一般的な仕組みの話で、特定の投資をすすめるものではありません)

よくある質問

Q. 50代から始めるのは、もう遅いですか?

A. 私が始めたのは40代の終わりでしたが、そのときも「今さら遅いかな」と思っていました。今は「早いにこしたことはないけれど、始めなければ何も始まらなかった」と感じています。遅いかどうかより、自分が納得して続けられるかどうかかな、と。

月1万円を年3%で積み立てた場合のシミュレーション棒グラフ。20年で元本240万円と運用収益88.3万円の合計328.3万円になる一例

Q. 投資は危なくないんですか?

A. 危なくない、とは言えません。減ることもあります。ただ、私は「一つの会社に賭ける」のではなく「世界中に薄く分ける・置いておくだけ」の形にして、怖さをうんと減らしました。危なさを“減らす工夫”はあると思います。

Q. 証券会社はどこがいいですか?

A. 私が申し込んだのは、店舗を持たないネット証券でした。窓口には行かず、手続きはぜんぶネットで済みました。口座は、窓口のある銀行や証券会社でも作れます。一般的には、店舗がないぶんネット証券のほうが手数料は安い傾向だそうです。ちなみに、つみたて投資枠の投資信託はどこで買っても購入時手数料が無料(国のルールです。出典:金融庁)。あとは画面の見やすさなど、自分に合うかで比べてみてください。

まとめ|たどり着けたのは、運か、探し続けた結果か

  • 「投資は危ない」と思い込んで、私は何年も止まっていました
  • 情報の海で迷った末、NISAに腹落ち。公的な制度だという安心感が決め手でした
  • 始め方は「全世界に分散・こわごわ・少しずつ」。怖くならない金額から
  • 積み立てが小さいうちは、下がっても痛くなかった。「売らなければ損は決まらない」を支えに、ほったらかし
  • 増えたのは結果論で、将来を保証するものではありません。ここは正直に

本当の情報にたどり着けるのは、運なのか、タイミングなのか。それとも、探し続けた結果なのか。

運もタイミングも、あった気がします。でも一番は、探すのをやめなかったことかな、と今は思っています。

そして、あのときこわごわでも一歩踏み出せたことだけは、いまの私の、小さな誇りです。

同じところで止まっている人がいたら——まずは「怖さの正体」を一つずつ分けて見てみることから、始めてみてください。

※関連記事:住宅ローン繰り上げ返済の体験談(https://15-ie-kotae.com/kuriage-hensai/)

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